- 「翻訳」ではなく「ローカライズ」を 「翻訳」ではなく「ローカライズ」を
- ローカライズで注意すべき14個のポイント ローカライズで注意すべき14個のポイント
- 1. 元となるコンテンツをFIXしてからローカライズを開始する 1. 元となるコンテンツをFIXしてからローカライズを開始する
- 2. 文字がある図やイラストは編集しやすい形で共有する 2. 文字がある図やイラストは編集しやすい形で共有する
- 3. 英語を基準として多言語翻訳を依頼する 3. 英語を基準として多言語翻訳を依頼する
- 4. アピールすべきポイントをターゲットごとに検討する 4. アピールすべきポイントをターゲットごとに検討する
- 5. ブラウザ言語設定やIPアドレスで自動でリダイレクトさせない 5. ブラウザ言語設定やIPアドレスで自動でリダイレクトさせない
- 6. 言語によってエディタが正しく動作しない可能性がある 6. 言語によってエディタが正しく動作しない可能性がある
- 7. 言語によって文章の長さが変わっても対応できるレイアウトにする 7. 言語によって文章の長さが変わっても対応できるレイアウトにする
- 8. 言語ごとに表記統一の基準をつくる 8. 言語ごとに表記統一の基準をつくる
- 9. 対応言語とターゲット地域を細分化する 9. 対応言語とターゲット地域を細分化する
- 10. 右詰めと左詰めのどちらでも違和感のないデザインにする 10. 右詰めと左詰めのどちらでも違和感のないデザインにする
- 11. 見出し、パラグラフなどを再利用できるようにする 11. 見出し、パラグラフなどを再利用できるようにする
- 12. 言語ごとに読みやすいフォントファミリーを使う 12. 言語ごとに読みやすいフォントファミリーを使う
- 13. 中国向けサイトはGoogleやFacebookのタグは入れない 13. 中国向けサイトはGoogleやFacebookのタグは入れない
- 14. EU圏のユーザーのアクセスを見込む場合はGDPRを遵守 14. EU圏のユーザーのアクセスを見込む場合はGDPRを遵守
- 「ローカライズ」でビジネスの勝機をつかもう 「ローカライズ」でビジネスの勝機をつかもう
- 参考サイト 参考サイト
2020-2021年はパンデミックで訪日旅行者の数は減少していますが、2022年以降はワクチン接種の普及により、訪日旅行者は再び増加すると期待されています。
出典: 2020年の訪日外国人数
SEOは記事を作成してから、Google検索に正しくヒットするまでに3ヶ月〜半年程度の期間が必要となります。
今後再び増加が予想される訪日外国人に対して、多言語メディアを構築していくことは、今はまさにベストなタイミングと言えます。
ただし、初めてのオウンドメディアの翻訳化、ローカライズには落とし穴があります。この記事では、私が「実際の業務で遭遇した失敗」を防ぐための注意点を紹介します。
「翻訳」ではなく「ローカライズ」を
多言語メディアを構築する際は「単純な翻訳」だけではなく、ターゲットユーザーや市場の文化、法律、商習慣、スタイル、人々の関心を考慮したローカライズを行なうことが大切です。新しい顧客の共感を得られるコンテンツの制作すべきです。
適切なローカライズによって、新しい市場への進出、ブランドの認知向上、見込み客との信頼関係の構築できます。
ローカライズで注意すべき14個のポイント
メディア記事や画像、動画などをローカライズの成功確率をあげるために注意すべきポイントを紹介します。事前に知っておくことで、スムーズにローカライズを進めることができます。
1. 元となるコンテンツをFIXしてからローカライズを開始する
事前に元となるメディア(原稿)をしっかり確定させてから、ローカライズを始めましょう。
日本語だけの場合は原稿を修正することは簡単です。しかし、外国語が増えてくると、少しの修正でもその差分も一緒に修正するコストが発生します。
修正者がその言語に堪能であれば対応しやすいかもしれませんが、通常は翻訳業者に依頼することになります。修正によって翻訳者の作業が増え、場合によっては追加費用がかかる可能性があります。元となるコンテンツがFIXしてから、ローカライズを進めましょう。
2. 文字がある図やイラストは編集しやすい形で共有する
文字が入っている図や画像などは、文字がアウトライン化されていない状態のデータを翻訳してくれる人と共有するようにしましょう。
文字データとして残っていれば、その部分を編集するだけで済みますが、図と文字が一体化してしまっているようなデータしかない場合は、図や画像のローカライズの作業が翻訳者の大きな負担になってしまいます。
3. 英語を基準として多言語翻訳を依頼する
日本語から多言語への翻訳は可能ですが、翻訳できる人材はかなり限られます。
日本語のネット人口は約1億人ですが、英語は約10億人です。英語の方が活用されている国も圧倒的に多く、英語から多言語に展開したほうが対応できる翻訳できるワーカーを探しやすいです。
まずは日本語を英語に翻訳し、その英語の原稿を元に多言語翻訳をかけるほうがコストを抑えることができます。
ただしワークフロー(工程管理)が複雑になり、より作業期間が必要になるのでその点を留意して、スケジュールを設定しましょう。
4. アピールすべきポイントをターゲットごとに検討する
日本語サイトと同じアピールポイントは、外国人には伝わりづらいことがあります。ユーザーのニーズは、文化や商習慣、経済状況等によって変わります。
特に現地で、商品・サービスのカテゴリがまだ一般的でない場合、伝え方が日本と同じだと現地の人にとってよくわからない可能性があります。
現地での認知度をしっかり把握したうえで、現地の人にしっかり魅力が伝わるように、共感してもらえるように解説することが重要です。
5. ブラウザ言語設定やIPアドレスで自動でリダイレクトさせない
ブラウザの言語設定や、アクセス元のIPアドレスの地域で自動的に言語を切り替えるようにリダイレクトする仕様になっているサイトがありますが、Google検索のガイドラインではNGとなっています。
Google検索のクローラ(Googlebot)が適切に多言語ページにアクセスできない可能性があります。必ず、ユーザーがページの言語を切り替えられるようにしましょう。
6. 言語によってエディタが正しく動作しない可能性がある
ローカライズの現場では、Microsoft WordやGoogle Docs、WordPress、翻訳管理ツール(TMS)などを使っていると思います。その際の注意点として、言語によっては文字化けや特殊な記号が抜け落ちてしまうことがあります。
多言語化をサポートしたツールでチームが効率的に作業をできるように、環境を整えてください。
7. 言語によって文章の長さが変わっても対応できるレイアウトにする
同じ意味の文章でも、言語によって文字数が異なります。ロシア語は文章が長くなる傾向があり、中国語は短くなる傾向があります。デザインの際には、文章が長くなっても影響のないレイアウトを心がけましょう。
8. 言語ごとに表記統一の基準をつくる
例えば「リンクをクリック」というフレーズを翻訳する場合、「リンクをタップ」などのように翻訳する人によって微妙に結果が変わってしまうことがあります。翻訳管理ツール(TMS)を導入することで、言語ごとの表記を統一できます。ブレのないコンテンツを作るように環境をしっかり整えましょう。
9. 対応言語とターゲット地域を細分化する
中国語は簡体字と繁体字という漢字の表記の違いがあったり、北京語と広東語など地域によって話される言語が異なります。翻訳したい国の言語が細分化されないかを調べておきましょう。
また、ターゲット地域によって文化や商習慣、宗教などがことなるため、人々の興味関心の内容が変わることがあります。ターゲット地域まで細分化させることで、より質の高いローカライズを行えます。
10. 右詰めと左詰めのどちらでも違和感のないデザインにする
日本語や英語は左から右ですが、アラビア語やペルシャ語などは右から左に文章が書かれます。左詰めをする前提でデザインをつくると、アラビア語のような右詰め言語で困るときがあります。左詰め、右詰めの両方の文章に対応したデザインを心がけてください。
11. 見出し、パラグラフなどを再利用できるようにする
馴染みの言語でないと、元原稿のどの部分がそれぞれの言語でどの箇所になるのかが把握できません。それを解決するためには、翻訳管理ツールなどでセグメントごとに文章を管理しておくと、ズレを防ぎ、再利用がしやすくなります。
12. 言語ごとに読みやすいフォントファミリーを使う
Webサイトを実装する際には、文字の種類をCSSのfont-family
で設定できます。言語ごとに読みやすいfont-family
は異なります。読みやすいfont-family
を使うことで、記事を最後まで読んでくれるユーザーを増やしていくことができます。
13. 中国向けサイトはGoogleやFacebookのタグは入れない
Webサイトのトラフィック分析にGoogle Analyticsを使っていることは多いと思います。
中国語(簡体字)に対応したWebサイト内には、Google、Facebook、Twitterなどのタグやコードを入れないようにしましょう。これらのタグが入っていると閲覧ブロックされるときがあるためです。
China Check Freeは中国大陸での閲覧が可能なサイトか否かを判定できます。
14. EU圏のユーザーのアクセスを見込む場合はGDPRを遵守
フランス語やドイツ語などEU圏で主に使用されている言語を扱う際(EU圏にいるユーザーからのアクセスを見込む場合)には、個人情報保護に関する法律である一般データ保護規制(GDPR)への配慮が必須です。
これは企業や組織が個人データを処理することについて管理するEU全体の規制です。IPアドレスやCookieのようなオンライン識別子も個人情報とみなし、取得する際にはユーザーの同意が必要になるというものです。
2018年に施行されてから3年ほど経ちますが、きちんと対応できている日本企業は1割程度だとも言われています。
「ローカライズ」でビジネスの勝機をつかもう
多言語オウンドメディアは、世界中の潜在顧客に認知獲得やファン育成まで、すべてのフェーズで顧客とのつながりの強化できます。外国語のオウンドメディアを介して、あなたのサービスや商品の魅力を伝えていきましょう。
弊社ではオウンドメディアのローカライズを支援するクラウドプラットフォームをクローズドβ版で数社に提供中です。クローズドβ期間中限定で、5記事まで無料でメディアのローカライズをお試し頂けます。
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参考サイト